親目線で妖怪ウォッチを考察 意外と王道漫画だよね

youkai

アニメやゲームの影響で子供から大人にまで大人気の赤い猫の妖怪・ジバニャン。
そのジバニャンが活躍するコミカライズ版が月刊コロコロコミック(小学館)の妖怪ウォッチ(小西紀行著)です。

アニメやゲームでは人間・天野ケータの可愛い弟分、ショートケーキの上半分の苺とクリームだけ食べてあとは残すといったわがままな園児のようなマスコット的存在ですが、漫画版では精神年齢も状況判断力もアニメ版より高く、知恵と勇気と友情でバトルに勝つ、王道少年漫画の熱い主人公として描かれています。

スポンサーリンク

物語の展開や設定もアニメとは違う

ていて、ウバウネ戦では檻に閉じ込められながらも知恵とフユニャンとの合体技で時計に水をかけ仲間のピンチを救出、圧倒的な強さを見せるウバウネにも仲間の妖怪達と人間界を守るために総力戦で突撃するなどの王道バトルシーンは見どころがあります。

ubaune

ラストバトルではフユニャンの知恵でパワーアップしたジバニャンの拳が人間への憎しみの権化となったウバウネに炸裂!
人間に愛され、人間を想う妖怪の心の象徴=ジバニャンが見事にウバウネという憎しみの集合体を蹴散らした爽快感はまさに少年漫画の王道バトルでした。

昨今の少年漫画では作者がやたら主人公を贔屓するために主人公が何ひとつ努力も苦境にもたたされることなく運だけで敵に勝利したり、主人公というだけでなぜか周囲のキャラが理由もなく賞賛、ラスボスには悪に堕ちた可哀想な過去があり、それを主人公とのラストバトルでラスボスがペラペラ語りだし、それに対して人生経験の浅い主人公が薄っぺらい反論をしただけでなぜかラスボスが反省。

今までの悪事を詫びるためにラスボスは無抵抗で主人公に倒されてあげるというような物語としても作画面でも稚拙で中身の無いラストバトルが多い中、きちんと敵に攻撃され傷つき、ケガをし、それでも闘志を捨てずに敵に挑み、人間への憎しみと人間への思慕という互いに譲り合わない確固たるポリシーをぶつけあい拳と拳で勝負するという単純明快さがコロコロコミックという低年齢向けのコミック誌の読者層から大人まで熱くさせる魅力です。

ジバニャンが今どういう体制でどういう攻撃を受けどういう反撃をしているのかを周囲のキャラが解説しなくても作画できちんと理解できるバトルシーンの画力の高さも作品のクオリティを支えています。

スポンサーリンク

本来のジバニャンは人間の車にひき逃げされた子猫。
しかしそのことで人間を恨むどころか子猫時代に自分を愛してくれた飼い主・エミちゃんを今でも慕っていて車にひき逃げされないくらい強くなってもう一度エミちゃんに会いに行くニャン、と強くなるための修行を続ける素直さ、一途さは少年漫画の主人公にふさわしいキャラ設定です。

ケータもジバニャンはエミちゃんのために現在の妖怪人生を生きていることを理解しています。

また、ジバニャンやひも爺、しったかぶり妖怪から妖怪執事になったウィスパーのように妖怪はそれぞれ何かしらの理由があって妖怪になってしまうのですが、ケータはそれを責めることなく思いやりと優しさで妖怪達が置かれている苦境を解決していきます。

ガブニャンは吸血鬼として人間に嫌われ退治され続けてきました。
だからその仕返しに人間の血を吸うことに迷いはなかったのですが初めてガブニャンに思いやりを見せてくれたケータの血は吸えないと涙を流し、なんでもマネするモノマネキンには、人間が人間を想う気持ちはマネできないと感服されるケータ。

戦闘能力は何もないけど優しさでわけあり妖怪達と友達になっていくケータもまた人間側の主人公として少年漫画の王道キャラです。

ui

普段はお笑い担当のウィスパーも実は主君・石田三成を関ヶ原の戦いで勝利に導けなかった後悔で、しったかぶり妖怪から妖怪執事になったという悲劇的な設定があり、いつも笑ってギャグを飛ばすキャラに二面性が設定されていて少年にありがちなちょっと大人ぶりたい、いわゆる厨二心もくすぐります。

タイムスリップ編で描かれた石田三成とその家臣達の、負け戦と知りながらも一人も臆することなく徳川軍に特攻していく戦国武将としての振る舞いも少年の心に強く訴えるものがありました。

低年齢向けにギャグをふんだんに織り込みながらも泣かせる場面では泣かせ、バトルシーンでは熱くさせ、最後は全員のキャラが笑って安堵できる大団円でラストをしめる。

妖怪ウォッチコミカライズ版はまさに王道少年漫画です。

この記事を書いた人
子供と一緒にジバニャンを愛でる主婦です

スポンサーリンク