少年ジャンプの傾向を年代別に考察してみる。

少年ジャンプ

かつては653万部の国民的週間漫画雑誌であり、現在も少年漫画界の絶対的王者ですが、売上も239万部台まで落ちてきてきて現在も新しい中ヒットは出るものの、時代を牽引するようなメガヒット漫画が全く出てこない状態であり、少子化や電子化の流れから母体部数は新規メガヒットでも出てこない限りは部数浮上の望みは薄いという形です。

少年ジャンプだけではなく他誌はさらに厳しい状況であり、ライバルだったマガジンはジャンプの半数程度の部数に落ちて、サンデーは40万部を割っており、少年漫画が全体的に斜陽になっています。

ジャンプも近年まで他誌と比べて下落率が少なかったですが、長年ジャンプを支えたワンピースに続くナンバー2のナルトが終わり、緩やかに下がっていた部数が一気に20万部程度落ちて、下落率が最も高い数値になっている状況であり、ワンピースも再ブームも落ち着きコミック部数の実売が緩やかに下がり始めている事もあり、今後も部数に関しては厳しい流れになりそうな形です。

少年ジャンプの傾向は今も昔も変わらない部分もあり、基本的に人気の無い作品はすぐに打ち切りを喰らって連載終了となり、ドンドンと新しい作品を載せていくという好循環が他誌には無い売りですから、新人にチャンスが多く、一度打ち切りを喰らった作家が経験を積んで再チャレンジで中ヒットを作るという傾向が強いです。

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80年から90年代のジャンプは新規メガヒットが定期的に現れる雑誌であり、連鎖的なメガヒットが現れる事から既存読者を離さずに新規読者も獲得出来るという好循環があり、まさにメガヒット量産機として時代を牽引していた雑誌です。

ドラゴンボールやスラムダンクの連載が終了して600万部台から一気に400万部台に下落して、一時期マガジンに部数が抜かれた事もありますが、ジャンプの看板らしいメガヒットとしてワンピースが登場し、そこからナルト、ハンター等が現れる事になり、部数下落は止まらないものの、非常に緩やかな部数下落になりました。

マガジンがジャンプを抜いた時期は雑誌に初版200万レベルという世間にブーム感が出て来る数値のヒットである金田一やGTOがあり、ジャンプはるろうに剣心のような大ヒットはあってもメガヒットが無いという状況もあり、新人作品もこれから人気が爆発するという段階で部数は抜かれましたが、マガジンは結局この両作品の後にメガヒットを作れずに、ジャンプはメガヒットが育ちマガジンが下落していく事になります。

ここでジャンプでもマガジンでも同様の共通点として、雑誌というものはブームを起こせてこそ新規客が誕生するものであり、看板作品が下落した時期のマガジンは意外と中堅作品の充実期でもありましたが、この時期は下落が止まらなかった時期です。

現在のジャンプもメガヒット作品は歴史上最も売れた漫画のワンピースが君臨していますが、他の作品はマガジン下落期の中堅と同様のような部数の中堅が固まっており、下落に拍車をかけるタイプの中堅充実期になっています。

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現在の少年ジャンプの傾向としては中堅は今後も誕生するものの、メガヒットやブームを起こす作品は現れる気配が無いという状態になっており、読みやすく現実的な題材のものが多く、主人公キャラもマスコットキャラとして浸透するような旧来のものではなく、絵柄の個性は乏しく等身大のキャラクターが多く、キャラ単体で商売展開出来るようなものが無いです。

かつてがメガヒット量産機なら現在は中堅量産機といった雑誌であり、これもワンピースが無ければ中堅を読まれる機会も失い、さらに力を失う可能性があります。

現実的な数字で見るとジャンプのワンピース以外の上位3本の初版数は、サンデーの上位3本よりも初版が小さい状態であり、メガヒットの誕生が待たれる所であり、ジャンプにおいて始まったり終わったりして影響のある初版数は少なくとも初版150万以上経験した漫画であり、現状打開には初版200万級が必要です。

妖怪ウォッチが少子化時代でもゲームで300万本ヒットを出し、子供社会にブームを起こし、コロコロの部数を激増させましたが、本来ジャンプはこの方向性のメガヒットも作る事が望ましい雑誌であり、今後は妖怪を卒業した子供を惹きこめる作品が作れるかどうか、そこでメガヒットを出せるなら新規の購買者が現れ現状よりは部数アップを望める可能性があります。

しかし、現在のように最大手部数でありながらメディア展開のサポートが無いと、50万部もクリアが難しい地力の作品以外現れず、メディア展開しても初版100万部辺りが限界の作品なら世間的な広がりもなく、稼げるコンテンツは作れても、世間に広がりのあるかつてのような作品が作れないですし、本誌部数アップには例外的なブームが必要であり、ナルト以降一本も出てきていない初版150万部以上の作品は現れて欲しいという現状です。

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